おにたろう日記

医学生の徒然なる日記blog

【独り言】先生をしていて

 今日はどうやら頭が先生モードらしい。普段先生の時は比較的厳しい人になる。

 

 高校生を前に先生をすることで、いろいろと考えさせられる。それを忘れないうちに記しておく。

 

 今の高校生はとっても忙しいみたいだ。もちろん皮肉だ。平日3時間勉強がなぜできないのかが不思議で仕方がない。2時間とてしない。部活がハードで家に帰ってご飯やお風呂を終わったら9時になってても3時間は勉強して寝てた自分の高校時代を考えると、部活もしてなかったり、家に帰って昼寝してるだの、スタバでおしゃべりしちゃうだの、、、

 全然これらが悪いこととは思ってないし、むしろ、そう言うことが何かしらの利益を生むことも真理だが、なぜひと月にある平日の全日ともそのような日しかないのか。別に大学に行きたいと思っていないならいいが、思っているにもかかわらずそう言う時間の費やし方をしてしまうのは、本当にもったいない。無駄遣いするなら欲しいくらいだ。

 そのままブーメランとなって自分にも突き刺さりそうなことだが、それほどまでに継続が難しい勉強をしてまでも、今の夢は将来やりたいことではないんじゃないか?とストレートに言ってみたくなる。

 みたく言うと様々な反対意見が飛び交うだろう。うるさいだの、それとこれとは別だの、なんだの。別に僕はイライラさせたくて言ってるわけでないし、ただただ観察していてもったいないなぁ、残念だなあって思う程度のことだ。そうそう、夕方の割引シールが貼られる前にカゴに取ってレジを通ってしまう人を見てもったいないなぁ…って思うのと似てるかな。

 別に人間は常日頃100%で努力できる生き物ではないと思うから、常日頃から勉強を頭の大部分に占めさせて、生活しろだなんて言わないし、スタバだのラウワンだのめっちゃ楽しいし、高校の時にしかはっちゃけられないこともあるから思う存分に楽しんで欲しいと思っているが、それで自分のしたいことができそうかどうか自分に聞いてみて欲しい。

 そういえば、勉強のしすぎでペンを1週間握れなくなることがあった。肉体的に手が痛くなったわけではない。一種の精神的な病になりかけていただけだ。いまだかつてそこまでしていた人に出会ったことがない。まぁ、みな、言わないだけだろうが、先生をしていて、すごく少ないことはなんとなくわかる。

 本当に頑張っている人は人に言わない特徴がある。他人のために頑張っているからではないためだ。人に聞かれて初めてこう言うことをしてる程度に言うだけだろうか。説明もとりわけ大袈裟に言わないはずだ。ただの憶測に過ぎないが。

 話を戻すが、そこまで身も心も削ってまでも受かってこれをしたい!と言う意思がないのなら大学なんて行かずに自分のしたいことをすればいい。そして、堂々と自分のしたいことを言えばいい。〇〇大学に行きたいではなくて、こういうことがしたいと。それが楽器なら楽器を、絵なら絵を、起業なら起業を、プログラムならプログラムを。インターネットの普及によって格段と方法は増えた。極論を言うなら、働きたくないのなら働かないをすれば良い。働かなくともお金がもらえることは沢山ある。(日本が社会主義国じゃなくてよかったわ)

 大学に行かないといい職業につかないじゃないかと言われたことがある。じゃあ、聞くけど、いい職業ってなんだろう。高い収入がもらえる職業?それなら大学を卒業してなくとも高収入の人はあまたいる。世界でも名の知れる企業に入ること?それが本当に「いい」なら、なぜ電通のような問題が起こるのだろうか。

 そもそもを間違えてはならない。大学に行った人が高収入になるわけではなく、頑張れる人が高収入になるし、頑張れる人だから大学にも入れるのではないか。大学に行った人は頑張る先がたまたま大学入試だっただけの話だ。

 (因果を逆転させても平気だから、数学Iで勉強する必要十分条件を考えるのが嫌と言うか、気に食わないんだろうなぁ。)

 自分のしたいこと、楽しいことが大学で待っているのなら、必死に勉強をすべきだ。僕は高校の時にやっていた勉強は嫌いだ。何一つ面白くない。学問じゃなくて、どこか点数ゲームだ。やりたくなかった。だが、それさえ攻略すれば自分のしたいことが待っているのなら話は別だ。

 そんな嫌いな勉強「内容」だったが、高校までの勉強「方法」で得たものは沢山ある。たとえば、どうすれば早く覚えられるかだとか、どう考えるとより問題解決が早くなるかだとか、思考の部分はかなり鍛えられた。論理的に考える力もついてきたんじゃないかな。

 それが今は役に立っている。まだまだ足りないから勉強方法は常に考えながら行なっているが、それは意外と楽しい。自分の脳みその実験をしているみたいだからだ。

 こういう風に勉強すると、どうだろう、僕の脳は1週間後にちゃんと覚えてるかな?とかだ。その結果からどんどん自分専用の勉強法にカスタマイズしていくのはプラモデルを組み立ててから自分独自の色つけをしているみたいだ。

 最初にも言ったが、勉強をしないことが罪ではないし、勉強以外にもすべきことは多々ある。僕だってゲームはする。スタバでボーッとする。携帯を見つめる時間もある。だけど、それらの時間に大方を乗っ取られていては今君のいう〇〇大学には到底届かないし、やめておいた方がいい。

 そうだ、僕ははっきり無理なら無理と伝える。だが、必ず条件付きだ。「今の君なら無理だろうね。」これだ。

 人は無限のパワーを持っていると信じてやまない。若ければ若いほどそうだ。高校生だなんて、まだまだ数え切れないほどの可能性があるのだから、じっくり考えてみてはどうか。

「本当は何がしたいのか?」と。